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女装家・三橋順子さんの中学生への授業

きりりとした着物姿とは裏腹に三橋順子さんは不安でいっぱいでした。
いざ教室の扉を前にすると、ためらわずにはいられない。

「子どもって容赦ないから。『おかま』って指をさされて笑われたらどうしよう...」

2001年9月のこと。
三橋さんは東京の中学校に講師として招かれました。

誘ったのは、当時リクルート社員だった藤原和博さん。
後に、都内の公立中では初の民間人校長となる藤原さんが教師と協力して開いていた「よのなか科」。

ハンバーガー店の店長の立場から輸入と輸出を考えたり、理想の住まいを白紙に描いてから建築家に技術や予算について学んだり。
社会のあり方を実践的に学ぼうとする授業として有名でしたね。
私も本を読んで感銘を受けました。

子どものころから女性的なところはあったが、三橋さんがそれをはっきり自覚したのは大人になってから。
40歳のときには歌舞伎町でホステスになって、大学の研究員を辞めた。
しかし、トランスジェンダー論を中心に、論文は書き続けたが、研究対象は日本古代史から、女装の文化史など「多様な性」に移りました。

そんなころに知り合い、居酒屋で語り合ったのが藤原さん。

三橋さんを招いたのは、人と違うことと、それを攻撃し排除しようとすることの二つをみんなで考えるためでした。
男にして女、大学教員にしてホステスという三橋さんの経験談は、生徒の思考能力を鍛えるに違いないという思いもあったのだそうです。

恐る恐る教室の扉を開けた三橋さんを、3年の生徒たちは割れんばかりの拍手で迎えてくれました。
三橋さんを講師に「差異と差別」を考える授業は、男子生徒のこんな質問で始まりました。
「女として生きたいって目覚めたのは、いつごろですか」

授業では、藤原さんによる「男女度チェック」も。
「かよわい」「さっぱりしている」など10項目について、自分の性格が当てはまる度合いを点数にして、総合して判定する。

男子なのに「女」と出た生徒が続出し、逆もしかり。
参観に来た5人の母親は全員「男」と出て、どっと笑いが起きる。

藤原さんは「誰にでも自分の性とは違う傾向が自分の中にある」と。

自分が少数派になった経験はありませんか、とも藤原さんは尋ねました。
「天然パーマとからかわれた」
「無視されている子と仲良くしたらアザだらけになるまで殴られた」

三橋さんは、「自分は多数派だと思っていても、いつ少数派になるかわからない。それを覚えておいて」

朝日新聞2010/10/01の記事からまとめ。

女装家−三橋順子さんのホームページ


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