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シベリウスのバイオリン競争曲

吉田秀和さんの音楽評論は、私には高邁すぎて、いつも半分くらいしか理解できないのだけれど、5/29の朝日新聞「音楽展望」の「シベリウスが映すもの 〜世につれ目覚める演奏家たちの魂」はおもしろく一気に読みました。

なにしろ、私の大好きな、頭の錯乱状態を促される快感、シベリウスのバイオリン協奏曲です。

コリン・デイヴィス指揮ロンドン交響楽団で庄司紗矢香さんが弾いた数年前の演奏について。

フィンランドという国の現在と自分の音楽の歴史的意義を明らかにしようという仕事の成果である。
そうして、この時の庄司の演奏は、きいている私に、今いった芸術作品の誕生に立ち会っているような感銘を与えるものだった。
(中略)
庄司の心熱のこもった演奏にぐっと引き寄せられて体温の高い指揮をする。それにオケの団員がついてゆく。

昨年、庄司さんがN饗と競演したリゲティのバイオリン競争曲も同じようなものでした。
「芸術作品の誕生」に立ち会えるというのは至福の体験です。

一方、難曲中の難曲と言われたこの曲を戦後間もなく弾いたのは、巌本眞理さん。
東京交響楽団をバックに、日本の聴衆のためにも弾くべきだと、勇気を出してすばらしい演奏を披露した。

巌本から庄司まで、その間何十年たったろう。時が経てば自然にうまくなるというものではない。(中略)一人の本当の演奏家の魂が目覚めてくるには、まわりのさまざまの事情の変化ということもなくてはならない。

そういう意味でいうと、シベリウスの音楽は、やはりフィンランドの演奏家で聞きたいものです。
すばらしく清涼感があり緊張の糸が張りつめられた、ある種、狂気の音楽。

ネットを探していたら、Leonidas Kavakosというフィンランドのヴァイオリニストの演奏が、それでいて歌心が感じられました。



コメント
次はシベリウスの時代性からバルトークやスメタナの歓喜のようなものがよいのでは。
  • 溝江直樹
  • 2010/09/19 9:17 PM
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ベルグルンドのシベリウス:管弦楽曲集
全体に北欧の情緒を色濃く表出した演奏で、語り口が実にうまい。
  • クラシック音楽ぶった斬り
  • 2010/06/19 7:07 PM
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