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コバケンとその仲間たち

連休中にテレビ欄で「オーケストラ」「コバケン」という単語を目にしたので、小林研一郎あるんだとお気楽に録画しておいた番組を、昨日見ました。

NHK「オーケストラ 生まれる〜コバケンとその仲間たちスペシャル2010〜」。

“炎のコバケン”こと指揮者・小林研一郎が、仲間を集めて新しいイベントオーケストラでも作ったんだろうな、と見始めましたが、さにあらず。

障害のある人とない人がオーケストラを構成して演奏会を開く。
コバケンの思いに賛同したプロアマの演奏家と30数人の障碍者、総勢150人が、今年3月のNHKホールでのコンサートに向けて、半年間の猛練習を積みました。

最初は、明日にでも演奏会が開けると、ご満悦だったコバケンも、事は容易ではないぞとだんだん気づきだす。

自閉症の井出さん。

学校は休んでもヴァイオリンの練習だけは、27年欠かしたことがないという。
しかし、集中を継続することができないので、コバケンに名指しで指導されてるのに大あくび、パート練習の途中ではアニソンを歌いだすなど、練習にならん。
でも、プロのヴァイオリニストが向き合って呼吸を合わせるようにしたら、だんだんタイミングも集中力もついてくる。

知的障碍の棚橋さん。

母親がいろいろな習い事に挑戦させたら、音楽は気に入って、二人三脚でクラリネットを独学してきた。
一度聞いた曲は即興できるので、チンドンサークルにも入っていて歌謡曲など200曲のレパートリーをこなす。
彼はオーケストラの練習が進むにつれて、親離れを果たしていく。母も子離れに挑戦しようとしはじめる。

視覚障碍の鈴木さん。

音大でトロンボーンを専攻し、成績優秀だったが、卒業の頃になって、弱視が進み、ついには目が見えなくなる。
家から一歩も出ない生活を送っていたが、盲導犬と出歩き始めたのをきっかけに、今回の演奏にも挑戦。
なんと、本来はテノールのトゥーランドット「誰も寝ては鳴らぬ」をソロすることになってしまった。

コバケンだけに、妥協はしないだろうなとは思っていましたが、障碍者へも激しい言葉で音を作り上げていきます。

その結果は、本番のフィンランディアまことにすばらしく、キズは散見されるものの祈りの音楽を実にいい音で鳴らしていました。

トロンボーンの鈴木さんも、盲導犬とともにステージに登場。
柔らかな音色で朗々と歌い上げました。
存在感あったよ、確かに。

まとめあげたコバケンもさすがだが、障碍者の指導に粘り強く取り組んだプロのみなさんには感動させられました。

心の目、心の耳で共鳴が生まれたのに間違いありません。

しっかり45分間、滂沱の涙でした。

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