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名乗らない人々

今日は愚痴をひとつ。

メールは、パソコンで行うのが常なんだ。キーボード入力も(親指シフトで)速いし、漢字変換もよく使う固有名詞や短文を単語登録してるし、いちばん操作しやすいからね。
画面が小さくて、入力もしづらいので、スマホはずいぶん前に止めた。

したがって電話はガラケーです。携帯のメールは緊急用にしたいので、家族と社員の一部にしか教えていない。また、急がないメールが着くたびに呼び出されるのはわずらわしい。
加えて、前述のパソコンの便利な機能はすべて使えないから、入力は遅い。

ところが。

ガラケーの電話番号はショートメールとして使えるわけだ。

僕の名刺には携帯の番号が載っているし、また別の事情が重なり合って、携帯番号を使ったショートメールが年々増えている。  

困ったことに、ショートメールを使う人はほとんど名前を名乗らない。  

すべての知り合いの電話番号をアドレス帳に記録してあるわけではないし、まして数千人にもなる一般個人のお客様を把握しているわけではないのだけれど、そのメールには用件だけがごく簡潔に書いてある。  

「受け取りました。ありがとうございます」(なんの商品かな?なにかわざわざお礼を送ってくる事情でも?)  
「体調が悪いので休みます」(スタッフのだれ?いや、最近知り合いに連れられていったスナックのママか?)  
「先日はありがとうございました」(???)  

で、これはだれだ?  

(なかには営業メールが字数制限の関係で何通も連続して送られてくることも。最近、ショートメールの商用利用のシステムが簡単になったようだ)  

気になるし、失礼があってはまずいので、顧客名簿、住所録、過去のメールなどすべてを検索することになってしまう。
パソコンにすべて入っているので、調べるのは数分で済むけれど、それでもわからないといつまでも気になってしまう。

かつて厚誼をいただいていた故・菅野仁さんの著書「友だち幻想」がロングセラーになっています。

自分の生活圏のほかに連絡が容易になった現代のコミュニティでは、かつてより気心のしれない人が多く存在するようになった。
そこで「人と人との距離感を丁寧に見つめ直したり、きちんと考え直」すことが重要だと平易にしかし深く語っている本です。  

さほど親しくないと言ったら失礼になるけれども、常にメール交換するような関係ではない人に、無記名のメールを送る。  
相手が自分のアドレスや電話番号を知っているとは限らないわけで、メールの作法が手紙の作法ほど確立していないせいだとは思うけれど、名無しのメールが相手にどう伝わるか思い至ってほしい。  

たいていは厚意であるから、受け取りましたありがとうという気持ちで返事を出したい。けれど、メールはその手間が結構かかることがあるんだ。 

だから僕は、ちょっとしたお礼でもなるべくはがきを使う。  
「人と人との距離感を丁寧に見つめ直したり、きちんと考え直」したいと思うんだ。

(多くなってしまった知り合いに、気が行き届かずに失礼してしまっていることがたくさんあることは、承知しているけれど。)


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